『アジャイル x 受託開発』をテーマに、クラスメソッド様と永和システムマネジメントの合同勉強会を2015年9月4日に開催しました。

お互いに受託開発を生業としている企業ということから、参加者ひとりひとりの交流を重視したいため、ワールドパブというワールドカフェのアルコールあり形式のスタイルでの開催です。当日は25名の参加者がテーマの異なる5つのテーブルに分かれて、日頃の創意工夫や困っていることなど、参加者間での意見を交わしました。

それぞれのテーブルのテーマと内容は次のとおりです。

テーブルテーマ『これが大変だった』

“アジャイルという言葉が浸透した感もありますが、現場でいざ始めてみたらこんなことがことがあって大変だった ! を聞いてみたいです。” というテーブルオーナーのテーマ概要をきっかけに話し合ったホワイトボード写真です。

テーブルオーナーによるテーブルトークのまとめです。

  • たくさんのステークホルダ。部署間の折り合い。いずれも調整が大変。
  • 現場の考えるアジャイル vs. 上層部の「早い ! 安い ! 失敗しない !」アジャイルの構図
  • 良好な関係のお客様が人事異動された途端、雲行きが怪しくなった。
  • トップダウンでの Scrum 導入でメンバに戸惑いが生じ、運営当初大変だった。
  • お客様の信頼を得るためにノーガードで向き合う。

総じて、お仕事なんだからだいたい大変である。

テーブルテーマ『プロジェクトの立ち上げ時に何をしていますか』

“プロジェクトのキックオフから計画、開発着手までどういう進め方してるか聞けるとうれしい。普段やっていないけど、こういうふうに進めたいみたいなのでもいい。” というテーブルオーナーのテーマ概要をきっかけに話し合ったホワイトボード写真です。

テーブルオーナーによるテーブルトークのまとめです。

プロジェクトの性質や個人の役割で、開発するまでに、考えていることや実践していることに違いがあり、興味深い意見を聞くことができました。ただ、同じ受託開発をメインにしている両社であることもあり、根本的な考え方は非常に近いものを感じました。そのなかで、顧客からのインプットをもとに、本当に必要としているソリューションは何かを考え(提案し)、アウトプットを出すことで、適切なフィードバックをもらえる努力をしているというお話が印象的でした。

テーブルテーマ『切羽詰まった時の対応』

“実装が切羽詰まった、納期決まってるのに鶴の一声など、現場が疲弊していくのをどんな工夫で防げるのとか、どうたて直すか?” というテーブルオーナーのテーマ概要をきっかけに話し合ったホワイトボード写真です。

テーブルオーナーによるテーブルトークのまとめです。

まずは大きく失敗しない為に、小さく切羽詰まった時点で解決する。そうなってしまった時は社内やコミュニティに助けを求めたり、顧客に事実を正直に話して情報を共有すること。その時に正直に話しやすくなるような仲間や顧客との関係性を築いていくのが重要。

テーブルテーマ『スキルが異なるメンバーの立ち位置』

“デザイン、インフラ担当とチームメンバーのか関わり方・イベント毎への参加の仕方など” というテーブルオーナーのテーマ概要をきっかけに話し合ったホワイトボード写真です。

テーブルオーナーによるテーブルトークのまとめです。

チームを信頼すること。スキルや担当領域に縛られずお互いが歩み寄る姿勢を持つことが大事。朝会などのイベントはチーム全員で行うのが基本。ただその中でも粒度が大きい話題は全員で、細かい話題は担当領域別で話すなど、時間の使い方に対する工夫が必要。

テーブルテーマ『顧客との関わり方』

“受託でアジャイル開発を望む顧客の理解度と取り組みへの本気度ってどのくらい ・もしくは顧客に求める、これだけは理解と実践をして欲しい内容 ・顧客に責任を押し付けようという意図ではなく、チームとなるために必要な前提条件みたいなものやこちら側からどういう促しをした方がいいのかを話してみたい。” というテーブルオーナーのテーマ概要をきっかけに話し合ったホワイトボード写真です。

テーブルオーナーによるテーブルトークのまとめです。

顧客との関係をつくるため、自分たちのやり方を提示し、お互いの認識を合わせる必要があること。顧客との関わりは契約前から築いていくのが重要。


問題への具体的な取り組み方が参加者ごとに異なる点など、参加者によってはソフトウェア開発に対する新たな視点が見つかったりしたのではないでしょうか?各々の企業文化は違えど、顧客ありきの受託開発の企業として重視している価値ポイントがとても似通っていることを実感できた勉強会でした。

同じ『アジャイル x 受託開発』に取り組む企業として今後ともよろしくお願いします。

書いた人:@koic